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前十字靭帯損傷とは?

膝関節の構造と靭帯について

膝関節は大腿骨と脛骨、膝蓋骨の3つの骨で構成され、大腿骨と脛骨が揺れないように前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯の4つの靭帯で構成されています。

内外側側副靭帯は膝関節の両側に存在し、膝の左右の動きを制動して膝関節の安定性を高めています。

また前十字靭帯、後十字靭帯は大腿骨と脛骨の間で交差しており、前十字靭帯は脛骨が前方へ出ないように、後十字靭帯は脛骨が後ろへずれないように動きを制動しています。

前十字靭帯損傷の症状

受傷時は激しい痛みや断裂音を感じることがあります。また靭帯からの出血により関節内に血液がたまり、関節の腫れを伴います。

受傷後は徐々に症状が改善し数週間で歩けるようになりますが、膝の不安定感や、膝が抜けるような感じが生じることがあります。

安静にしていると痛みや腫れは引いて日常生活に支障はなくなりますが、靭帯は切れたままです。適切な治療を受けずに放置すると半月板損傷などを引き起こし、慢性的な痛みや腫れが出現する可能性があります。

治療法について

前十字靭帯は関節内にある靭帯であるため、血流が乏しく自然治癒は望めません。

保存療法としては膝動揺性抑制装具であるサポーターを装着して、痛みのない範囲で関節の動きを改善する可動域訓練を行い筋力低下を最小限にとどめるようにします。