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変形性肘関節症の術後に対する運動療法とは?

変形性肘関節症は、長期のメカニカルストレスによる進行性の疾患であります。

日常生活の中で、食事や整髪など肘関節屈曲の可動性に乏しく、支障を来す場合に手術療法が選択されます。術後の運動療法として重要となる上腕三頭筋の機能とその他要因について考察していきます。

変形性肘関節症に対する手術は様々な種類が選択されますが、関節可動域を制限している要素として骨棘の存在が大きく起因してます。骨棘の除去し、可動域改善を図るためは肘関節周囲筋の滑走性と機能に着目していくことが重要となります。

術前と術後の肘関節屈曲、可動域を評価し、術後の可動域改善が認められる場合がほとんどですが、可動域改善したものをどれだけ維持できるかが運動療法のポイントとなります。

術後直後は上腕~手指にかけての浮腫が強く、浮腫による関節可動域阻害されますが、弾性包帯を用いた圧迫や上肢挙上位での掌握運動を反復することで浮腫の改善が認められる場合が多い印象を受けます。炎症による疼痛は術後1~2週が強く、肘関節周囲筋のスパズムは強く出現します。

肘関節屈曲の自動運動、自動介助運動では、前腕回内しながら行うことで、上腕筋の筋収縮を促すことができます。

症例自身での自主トレーニングが予後を決定する重要な因子となるため、セラピストとの運動療法と自宅でのメニューをセラピスト側が簡潔に伝え実施してもらうことが必要です。

特に、可動域維持のための肘関節屈曲の自動運動を反復してもらうことは優先順位として高いと思います。痛みのない範囲でのメニューを考案していくこと、継続してもらうための動機付けと言い回しがセラピストには求められると個人的には考えています。