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変形性股関節症とは?

変形性股関節症は、関節軟骨の変性や摩耗によりさまざまな関節変化が生じ、加齢とともに進行する疾患です。

変形性股関節症の原因疾患が明らかでないものを一次性股関節症と呼び、先天性股間節脱臼や臼蓋形成不全などに起因するものを二次性股関節症と分類されます。

有病率として女性が多く、発症年齢は40~50歳です。臨床症状としては、疼痛・可動域制限・跛行が主な症状です。

セラピストが評価すべき項目として、日本整形外科学会股関節機能判定基準(JOAスコア)を用いることが多いです。

JOAスコアは合計100点満点で、疼痛40点、可動域20点、歩行能力20点、日常生活20点で項目別で点数化されており、点数評価していきます。

股関節症の治療には保存療法(生活指導、理学療法、薬物療法)手術療法(人工股関節置換術、骨盤骨切り術、大腿骨骨切り術、股関節鏡手術)などがあります。

股関節疾患患者は疼痛や可動域制限により日常生活動作に支障を来し、社会参加が制約されて生活の質の低下が生じてしまいます。

変形性股関節症の患者に対する理学療法として、疼痛の軽減、可動域改善、支持性や歩行能力の向上を目的に行っていきます。

治療は温熱療法などの物理療法、可動域改善や筋力増強、姿勢アライメント修正と動作訓練、歩行練習などの運動療法、ADL動作指導や生活指導、補装具の選定と適応などを行います。