振戦とは比較的リズムがあり、振動性に拮抗筋群が交互に収縮するものを指します。
振戦は安静時振戦と姿勢時振戦の大きく2つに分けられます。身体を安静にした状態ではっきりするものが安静時振戦であり、pill-rolling tremor、老人性振戦などが含まれます。
姿勢時振戦では、一定の姿勢をとった状態で最もはっきりするものを指します。また、振戦といってもたくさんの種類が存在するため、鑑別の評価などが必要になってきます。
・安静時振戦:
丸薬まるめ振戦、安静時にみられパーキンソン病に特徴的です。四肢の遠位に著しく随意運動時に軽快します。パーキンソン病の振戦のうち、手指の症状です。
・姿勢時振戦:
安静時では現れず、四肢を一定位置に保持しようとすると出てくるもので、緊張、随意運動により悪化します。パーキンソン症候群の振戦などと比較し、細かく早く、遺伝性で多くは良性のものが多いです。