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換気における筋の作用と強制呼気とは?

呼吸の特徴

吸気は随意的な過程であり、多数の筋の働きが必要となります。

肺内の圧力を減らすためには、胸腔内の容積は増大しなければいけません。胸腔内の容積を増大させるためには3つの作用が関わってきます。

①肋骨の挙上

②胸骨の挙上と前方拡大

③横隔膜の収縮によって生じる胸郭の垂直径の増大

これらの作用に一つでもかかわる筋肉は吸気筋、すなわち呼吸筋と呼ばれます。

強制呼気について

安静呼気は受動的な過程でありますが、強制呼気は胸郭をすぼめる筋力を必要とし、それによって胸腔内の容積を減少させます。

強制呼気においても3つの作用が関わり呼気が生じます。

①肋骨の下制

②胸骨の下制と引き込み

③横隔膜の弛緩によって生じる胸郭の垂直径の減少

これらの作用に関わる筋を呼気筋と呼びます。

実際の強制呼気に働く筋には、4つの腹筋が含まれ、時には内肋間筋も関与します。

4つの腹筋とは、腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋が挙げられます。これらの筋群の収縮が腹壁と腹腔内臓器を圧迫して腹腔内圧を上昇させます。その結果、弛緩した横隔膜は上方に惹かれ、胸腔内の容積が減少して、空気が強制的に肺から押し出されます。