椎間板の機能の一つとして、脊柱の支持があります。
この機能には荷重負荷に対する椎間板内圧の上昇を伴います。
椎間板内圧は姿勢による内圧変化が著明です。内圧は腹臥位、側臥位、立位、座位の順番で高くなりますが、特に立位と座位で内圧が高く、座位で最も内圧が高いことが特徴です。
変性した椎間板の内圧は低下していますが、髄核での荷重負担が減少するため、線維輪への負荷が増大します。繊維輪の外縁には、脊椎洞神経が分布しているため、これを介して腰痛が出現します。
また、椎間板の支持性が低下するため、椎間関節に負荷が増大し、これによる椎間関節性の腰痛が出現することも度々観察されます。
体幹筋の筋活動と椎間板内圧の関係性が重要であり、筋活動の増加で椎間板内圧が上昇しますが、腹筋群の活動では椎間板の内圧は著明な変化は見られません。腰背部筋群の収縮が大きく関与するとされており、持続的な腰背部筋の収縮が強制された場合に椎間板内圧が上昇し腰痛を引き起こすと考えられています。