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椎間関節の向きによる可動性変化とは?

椎間関節とは

上にある椎骨の下関節面と下にある椎骨の上関節面とがなす関節です。脊柱の運動の方向や可動性は、主に椎間関節の向きによって決定されます。

椎骨は、骨の抵抗の少ない方向へ自然と動きます。

C1ーC2関節である環軸関節は、水平面でもっとも自由に運動し、頭部を左右へ回旋させることができます。

C2ーC7の椎間関節面は水平面から前額面へ45度傾いています。この関節面アライメントは水平面での大きな回旋と側屈を可能にします。

腰椎の椎間関節の動きについて

上位腰椎の椎間関節面は、矢状面とほぼ同じ向きです。この構造は、屈曲と伸展といった矢状面の運動に有利に働きます。

下位腰椎の椎間関節面は前額面の方へ向きを変えるため、この関節面アライメントでは側屈に有利となります。

歩行やランニング時に観察される骨盤挙上は上記の運動学的な要因によって生じています。

L5ーS1間の前額面に近い椎間関節面の向きによって、下位腰椎が仙骨に対して前方へ滑らなくなっています。