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股関節後面筋の触診の重要性とは?

股関節後面筋は多数存在するが、股関節伸展筋の主要な筋は大殿筋、ハムストリングス、大内転筋が挙げられます。

特に大殿筋は大きな筋肉であり、この筋肉の筋力低下は歩行や日常生活動作に支障が出てきます。実際に筋力低下を生じている患者に対して大殿筋の触診ができるかどうかも重要となります。

大殿筋の筋力低下がある患者では、ハムストリングスや大内転筋が過活動になっている場合が多いです。それに伴い、股関節伸展時に大殿筋やハムストリングスの筋緊張を評価する必要があります。

臀部に痛みがある場合に股関節後面筋の触診と個別筋の鑑別が必要になります。

股関節の後方は、大殿筋が表層のほとんどを覆っています。そのため、臀部の疼痛があるとなると大殿筋由来の疼痛が考えられます。しかし、その深部には外旋六筋や坐骨神経、仙腸関節周囲に存在する靭帯組織が存在します。

そのなかでも、仙腸関節周囲の靭帯組織には疼痛の受容器も豊富に存在しているため、臀部に痛みがある場合、大殿筋や外旋六筋、坐骨神経の圧痛を評価するとともに、仙腸関節周囲の評価も必要になってきます。