肩甲上腕リズム
肩甲骨の上方回旋は、肩関節外転や屈曲に必要不可欠な要素の一つです。この重要な肩甲骨の運動は、前鋸筋と僧帽筋上部線維、下部線維によって行われます。
これらの筋は、肩甲骨を上方回旋させますが、同様に肩甲上腕関節に作用する筋に付着部を与えている点も重要となります。僧帽筋中部線維には、前鋸筋による強い肩甲骨外転作用を調整する働きを持っています。
肩甲上腕リズムが破綻すると
肩甲骨の上方回旋には重要な点がいくつか存在します。肩関節の外転や屈曲の可動域の1/3は、肩甲骨の上方回旋によって生じます。
肩甲骨の上方回旋が起きなければ、肩甲上腕関節の外転筋や屈筋群の多くはすぐに過剰に収縮したり、短くなったりして、外転や屈曲を発揮する能力に支障をきたしてしまいます。