肩関節の不安定性を理解するには
肩関節は身体における最も可動域が大きい関節の一つです。可動域が大きい関節ほど、骨による支持性が低いと言い換えることもできます。
肩関節の安定性は軟部組織である、関節包、靭帯、関節唇、肩甲上腕関節や各筋肉が担っています。
動揺性を評価するのに効果的なものとして、健側と患側の肩関節をそれぞれ評価することで判断ができます。
肩関節は安定性に個人差が大きいため、一概に不安定とは言い切れない部分もありますが、スクリーニング程度であれば簡単に判断することが可能となります。
不安定性がある場合の原因を探るには
健側と患側を両側評価した際に不安定性がある症例において、生じた原因を見つける必要があります。
日常生活動作における反復動作なのかスポーツによる摩耗なのか、特発性によるものが要因なのかを判断していくことがアプローチする前提条件として重要となります。
またゴールを設定していく上で、日常生活動作レベルが可能となればよいのか、スポーツ復帰が目的なのか、それぞれで行うアプローチが変化していく為、必ず聴取しておくべき項目となります。