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胸腰部の可動性と協調運動とは?

胸椎と腰椎の協調運動

胸椎と腰椎は協調的に働き、骨盤や下肢と比較して体幹はより大きな可動域を有しています。

胸腰椎の屈曲可動域とは85°前方へ屈曲することが可能で、腰椎部分で約50°屈曲運動が生じています。

胸腰椎の伸展可動域は約35ー40°です。胸椎の伸展は前縦靭帯の緊張とともに、下方へ傾斜している棘突起が接触するために屈曲と比較し制限されます。

胸腰部の軸回旋

胸腰部は、左右それぞれの方向へ35°回旋することができ、回旋の大部分は胸部で生じます。

腰部の回旋運動が制限されるのは、腰椎の解剖学的特徴から椎間関節の関節面の向きが矢状面にほぼ等しいため、椎骨の回旋が物理的に妨げられる為とされています。

このように腰部の回旋は制限されていますが、胸腰部全体でみると、その制限は胸部の回旋によって一部相殺されます。胸腰部の回旋は17の脊椎分節で行われ、全体として片側35°近くまで回旋することができます。

90°まで回旋することができる頭頸部と比較すると、胸腰部における回旋の制限は大きいとされています。