膝関節屈曲拘縮の原因について
関節拘縮の責任病巣は、不動4週間では40%ほどが筋性の要素であると報告されています。
膝関節の屈曲拘縮では膝関節屈曲筋の中でも膝窩に広く停止部をもつ半膜様筋の影響が大きいと考えられます。そのため、半膜様筋のストレッチやリラクゼーションを行い、屈曲角度の改善を図る必要があります。
膝関節の屈曲拘縮の有無について
視覚的に膝関節の屈曲拘縮の有無を判断する評価に、flexion contracture signが存在します。
flexion contracture signとは、背臥位にて股関節の外旋が出現すると膝関節伸展制限が生じている可能性があります。
膝関節伸展制限が存在することで、背臥位で脱力した際に股関節外旋位となる可能性があります。この徴候が確認される場合、他動的に伸展最終域を確認する必要があります。
膝関節伸展の制限因子について
屈伸軸後方に存在する組織の短縮および伸張性低下が疑われるが、屈伸軸前方の影響も考えて評価をする必要があります。
例として、膝関節伸展機構の1つである膝蓋骨の可動性が低下していると、正常な膝関節の伸展は妨げられます。