膝関節、下肢の正常なアライメントとは、大腿骨近位部にある頸体角125°の傾斜角度によって、大腿骨骨幹遠位部が正中線に近づき、脛骨と膝関節をなします。
脛骨は、立位時に地面に対して垂直になることが要求されます。そのため、大腿骨と脛骨との関節は、必然的に直線とはならず、大腿骨は170~175°の外側角度で脛骨と接します。
この大腿骨と脛骨のアライメントを、外反角と呼びます。
外反角度170°以下の場合を過度の外反膝と呼び、外反角度が180°以上の場合は内反膝と呼ばれます。
いわゆるO脚は外反角度が180°以上の場合を指しています。
この外反角はアライメントによる変化を受けやすいため、股関節~足関節に負荷がかかる部位も変化するため、アライメント評価と荷重ストレスが過剰になっていないかを判断する必要があります。
膝関節は、大きな内旋、外旋などのねじれに対しても、荷重応答と安定性を保たなければいけません。
膝関節の安定性は、筋のほかに、前十字靭帯・後十字靭帯、内側・外側側副靭帯、関節包の後面構造、半月板によって保たれています。
上記の支持組織と下肢のアライメントから考察できる負荷を考慮しつつ、セラピストは運動療法や自主トレーニングを指導していく必要があります。