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長母指外転筋の作用とは?

解剖学的特徴

【起始】尺骨骨幹背側

【停止】母指中手骨底掌側

【支配神経】橈骨神経(C6・C7)

長母指外転筋の特徴

長母指外転筋は母指CM関節の掌側外転に作用し、手関節にはその走行上、掌屈に作用します。長母指外転筋腱は短母指伸筋腱の橈側を併走します。

長母指外転筋は、母指手根中手関節の掌側を通過します。

臨床からの観察

橈骨神経麻痺症例では、長母指伸筋や短母指伸筋より近位で神経が分布する関係上、両筋より早く回復兆候が現れます。

しかし、母指の外転には正中神経に支配される短母指外転筋が存在するため、母指の外転ができるか否かではなく、長母指外転筋自体に十分な収縮があるかを観察することが必要です。