頸部アライメント不良の種類
頸部で頻度の高いアライメントとして、①頭部前方位②ストレートネック③なで肩④いかり肩の4つが挙げられます。いかに各アライメントと特徴的な所見を示していきます。
①頭部前方位:
姿勢として、顎が前方に突出した姿勢、側方から観察した際に、耳介の位置が肩峰より前方に位置します。
②ストレートネック:
頸椎はC4,5を頂点とする弓状の前方凸カーブを示しているが、これらの頸椎のアライメントが直線になったものをストレートネックと呼びます。正確な評価はレントゲン雅俗を診て判断すべきです。
いずれの変形も頸椎の弯曲が減少するため、頭部支持に加わる頸部筋は、いずれも筋緊張が亢進している場合が多いです。
③なで肩:
アライメントとして、鎖骨下制、肩甲骨外転、下方回旋、胸椎屈曲、上位肋骨下制位を呈します。なで肩は、青年期のやせ型の女性に多く、重力に負け、上肢や肩甲帯が下方に牽引されている状態と捉えることができます。
④いかり肩:
アライメントとして、鎖骨挙上、肩甲骨上方回旋、内転、胸椎伸展、上位肋骨挙上位を呈します。筋肉質な男性に多く、上肢や肩甲帯が下方に引き下げられる重力に対して、僧帽筋上部や肩甲挙筋、胸鎖乳突筋が過緊張になっている状態と捉えることができます。