大殿筋は歩行時の踵接地のタイミングで活動が高まることはよく知られています。
踵接地のタイミングで大殿筋が働かなければいけない理由とは何なのでしょうか?
身体には体重×加速度の慣性力が作用していますが、踵接地のタイミングで膝関節は伸展位のため、床反力は脛骨、大腿骨の長軸方向へと作用します。
そのため、歩行スピードが速くなればなるほど、踵接地時に体幹にかかる慣性力は大きくなります。そこで、大殿筋や股関節伸展筋の重要性がさらに高まると考えられます。
大殿筋麻痺の症例は、体幹に慣性力を作用させたくないため、歩行スピードは遅くなります。加えて股関節の前方に重心を落とすと体幹が前傾に倒れこむことになります。
歩行時の股関節制御が正しい方向に正しい負荷量調整が必要となってきます。