歩行時における膝関節の役割はとても重要となります。
ミッドスタンスの膝関節屈曲は、ハムストリングスの持続的な活動すなわち過緊張状態を指します。
症例においては、体幹を前方に曲げ、不十分な足関節背屈に順応することもあります。
この姿勢は股関節伸展筋の活動を高め、これによりハムストリングスが緊張します。この姿勢制御と歩行は正常なタイミングからは逸脱しますが、バランス保持には役立っています。
上記のような姿勢に至るには、様々な要因がありますが、以下に要因を挙げていきます。
・膝関節の屈曲拘縮
・膝関節屈筋群の過緊張
・膝関節の疼痛
・股関節の過度の屈曲に伴う二次的現象
・股関節の屈曲拘縮と骨盤後傾に伴う二次的現象
・過度の背屈に伴う二次的現象
・大殿筋と大内転筋の筋出力低下に伴う二次的現象
上記以外にも歩行制御、バランス保持するための膝関節屈曲が観察されます。
また、歩行周期における膝関節の屈曲タイミングが効率に影響されることが多いため、症例においての歩行周期を観察することが重要となります。