腋窩神経は、肩関節運動の強力な回転モーメントを生み出す三角筋を支配します。
神経の一部は小円筋を支配しているため、腋窩神経障害が疑われる場合は、外旋筋である小円筋の筋力を評価することが必要不可欠となります。
腋窩神経障害では、ほとんどの場合肩関節後方にある肩甲四角腔で好発します。
明らかな腋窩神経麻痺の症例では、三角筋が萎縮し外転筋力が低下します。上腕の近位外側の皮膚近くが腋窩神経の固有知覚領域であるため、上腕外側に限局して知覚の鈍麻と消失が生じます。
そのため、腋窩神経障害では、三角筋の筋力と上腕外側の知覚を評価することが重要です。