肩関節の運動に伴い、胸郭の形状を変化させるためには、脊椎の運動が伴わなければいけません。
胸郭後面が丸みを帯びた形状にするためには、脊椎全体は屈曲する必要があります。胸郭後面を平らな状態にするには脊柱全体が伸展する必要があります。つまり、屈曲動作の場合、動作前半では脊椎は一度屈曲した後に徐々に伸展してゆき、最終的には伸展位となります。
外転動作の場合、動作前半から脊椎は伸展し、動作後半はさらに伸展する必要があります。つまり、外転動作の中で、姿勢は背筋を伸ばした状態から、外転後期にさらに背筋を伸ばした状態に変化します。
一側上肢を挙上する場合は、挙上側の胸郭側面を拡張させるため、脊柱は挙上側とは反対方向へ側屈します。