膝蓋大腿関節
膝蓋大腿関節とは、膝蓋骨と大腿骨の顆部からなる関節を指します。
膝蓋骨は大腿骨の上に乗っているため不安定であり、安定化を図るためには大腿四頭筋の収縮が必要となります。その中でも、内側広筋と外側広筋が協調し合いながら、引き合うことで正常な運動が可能となります。
疼痛メカニズム
内側広筋の筋出力低下、外側広筋の過剰収縮によって膝蓋骨が外上方へ牽引されると、膝関節外側面への圧迫ストレスが増加し、疼痛を引き起こすと考えられています。
また、膝蓋骨のアライメント異常だけでなく、大腿脛骨関節のアライメント異常も疼痛を発生させる要因となります。
膝関節は生理的に外反していますが、いわゆるQ角が増大すると、大腿四頭筋の収縮ベクトルが膝蓋骨をより外側へ引く力が大きくなります。これにより、膝蓋骨の大腿骨への圧縮ストレスが増大し疼痛が出現すると考えられます。
膝蓋大腿関節の疼痛誘発方法
膝蓋大腿関節の疼痛を誘発させる方法として、patella compression testが挙げられます。
肢位は背臥位として、膝蓋骨を把持し、圧迫を加えながら内側・外側へ誘導します。その際、誘導した方向で疼痛が出現した場合陽性となります。
メリットとして、膝蓋大腿関節の内側・外側どちらの痛みが出現しているのかを評価することができます。