膝蓋大腿関節の機能障害を考えていく上で重要となるのが、膝関節を矢状面と前額面に分けて考察していく必要があります。
矢状面からの考察
矢状面からの疼痛を発生させる要因として、以下が考えられます。
・大腿四頭筋の伸張性低下
➡伸張性低下から、膝関節を屈曲する際に膝蓋骨の下方への動きを制限するため、膝関節への内圧を高める。
・大腿四頭筋の筋力低下
➡四頭筋である内側広筋の筋力低下から筋のインバランスが生じ、膝関節面の圧集中を引き起こし痛みを誘発してしまう。
・足関節背屈制限
➡背屈制限から下腿前傾不足が生じ、重心が後方となる。そのため、膝蓋大腿関節への圧縮ストレスが生じる。
・骨盤後傾による後方重心
➡運動連鎖による膝関節屈曲から、膝蓋大腿関節への圧縮ストレスが生じ痛みを誘発してしまう。
前額面からの考察
前額面からの疼痛を発生させる要因として、以下が考えられます。
・股関節外転筋力の筋力低下
➡股関節外転筋力低下が起こると、大腿骨の内転と内旋が生じ膝関節が外反してしまい、膝関節への圧縮ストレスが生じる。
・足関節、足部回内による膝関節外反の増大
➡足関節、足部の過回内が起こると、下腿が内旋、内方傾斜するため膝関節が外反してしまい、同様に圧縮ストレスが生じる。