現在の評価から、下腿の回旋運動もしくは回旋肢位の定義は困難とされています。
下肢アライメントからQ-angleにて膝関節外反角度を測定することは可能ですが、下腿の回旋度を評価することは難しいです。
下腿の回旋異常について
下腿に回旋異常が生じると、下腿外旋を制動するために膝窩筋は過剰収縮となり、過緊張状態となります。
また下腿外旋制動作用を持つ半膜様筋も、同様に過剰収縮が生じるため、下腿回旋異常を探る際は、膝窩筋・半膜様筋の緊張状態を合わせて確認することが必要となります。
下腿回旋運動を引き出すには
膝関節を伸展位とすると、下腿の回旋運動は生じにくくなります。
運動療法を実施し、下腿回旋運動を行う際は、膝関節屈曲位で下腿内旋の抵抗運動を行うと動きが出やすいとされています。
加えて、足関節背屈位で実施することで、内返しによる代償動作が抑制されるため、より下腿内旋運動を行いやすくなります。
