解剖学的特徴
大菱形筋(rhomboid major muscle)について
【起始】第2~5胸椎棘突起
【停止】肩甲骨棘三角部から下角に及ぶ内側縁
小菱形筋(rhomboid minoe muscle)について
【起始】第7頸椎棘突起、第1胸椎棘突起
【停止】肩甲骨棘三角部の底辺を構成する内側縁
【支配神経】肩甲背神経(C5)
菱形筋の特徴
主に肩甲骨内転に作用します。また、肩甲挙筋、小胸筋と協同して肩甲骨下方回旋に関与します。
加えて前鋸筋と協同して肩甲骨内側縁を胸郭に保持します。
臨床からの観察
胸郭出口症候群の牽引型では、菱形筋、僧帽筋中部線維による肩甲骨の胸郭への固定作用が低下している症例が多く、疼痛の発生に強く関係しています。