解剖学的特徴
【起始】烏口突起の基部
【停止】上腕骨の大結節、小結節
烏口上腕靭帯には、一部小胸筋からの繊維がそのまま合流し構成されている。
烏口上腕靭帯は肩関節下垂位での外旋で強く緊張し、その直下には上腕二頭筋長頭腱が位置する。
臨床からの観察
烏口上腕靭帯の癒着、肥厚は肩関節外旋可動域を著明に制限し肩関節拘縮の要となる組織である。烏口上腕靭帯を含めた腱板疎部が弛緩すると骨頭の下方不安定性が生じる。
肩前方不安定性を基盤とする投球障害肩では、上腕二頭筋長頭腱を含めた腱板疎部損傷を併発している場合が多い。