解剖学的特徴
膝蓋骨は大腿四頭筋の中に含まれる人体最大の種子骨です。
膝蓋骨は大腿骨の膝蓋面と膝蓋大腿関節を形成しますう。膝蓋骨に上端を膝蓋骨底と呼び、下端は尖っており膝蓋骨尖と呼ばれます。
膝関節伸展位では膝蓋骨の下端が膝関節裂隙にほぼ一致します。
膝蓋骨は大腿四頭筋、膝蓋靭帯とともに膝関節伸展機構の構成要素です。
臨床からの観察
膝蓋骨は大腿四頭筋のレバーアームを延長し、伸展力の効率化に寄与します。そして、膝蓋骨の遠位への滑走障害は、膝関節屈曲制限の大きな要因と一つとなります。
膝蓋大腿関節症の症例は、階段昇降時の痛みを訴える場合が多く観察されます。
膝蓋骨は膝を屈曲するほど側方動揺性が減少します。これは屈曲とともに膝蓋骨は遠位へ滑っていくため、膝蓋骨との適合性が高まるためです。