TKA後のリハビリテーションは、切開された軟部組織と炎症をどう抑えるのかが重要となります。
軟部組織が大部分切開されるため、術後の炎症は必発します。術後から1週間は炎症が活発であり腫脹や熱感が強く、創部の痛みもあります。
皮膚は腫脹の影響からしわがなくなり、つっぱる感じが持続します。特にこの時期で重要となるのが、安静、患部の冷却、圧迫、挙上による腫脹管理(RICE処置)を徹底することに尽きます。
炎症が鎮静化すると、組織の修復活動が活発となります。リハビリテーションにおいて問題となるのが組織間の癒着です。組織の中で問題となりやすいものとして、皮膚から皮下組織間の癒着と膝蓋上嚢の癒着です。
これらの組織が癒着すると膝関節屈曲可動域の獲得は困難となります。皮膚の修復家庭は組織の中で最も早く1週間程度で回復します。つまり癒着や瘢痕形成も進みやすいということです。
皮膚は創部の保護と感染に注意しつつ、手術直後から柔軟性の改善を目指す必要があります。